Snow ( yarn ) shoveling

雪かきのように編む。いつか糸の山は崩れるはず…。

三國さんのノルディック柄キャップを編んでみた


黒い糸って普段あまり使わないんですが、
頼まれて編むものが「黒でよろしく〜」という指令だったり、
実家から届く荷物の片隅にがたつき防止用の
黒い毛糸が詰め込まれてたりして(プチプチ代わりに軍手が入っていたこともあり。
ウチの母は意味不明な行動が大得意)、気がつくと何個かたまってるんだなあ。

で、ふと思い立って、黒いアイテムとしては最も無難ではないかと思われる
編み込み柄のキャップを作ってみることに。
デザインは、以前から「編んでみよ〜」と目を付けていた
三國万里子さんの「編みものこもの」の中の
ノルディック柄のセットの帽子の方であります。


指定糸はパピーのシェットランドで、これを4号棒針で編むみたい。
今回使わなきゃいけない毛糸は並太なんで、
念のためパピーのシェットランドの太さとかを調べたら、
棒針5〜7号で編むのがちょうどいい並太と表記されている。
「このデザインは、並太を細めの針できつく編むのね」
と手のゆるい私は注意点を掴んだようなつもりになったんですわ。

糸は違えど、編み図をまんま参考にできると踏んで、
手持ちの黒毛糸で製造スタート。
しかし、この後予想だにしなかった苦難が待っていた(大げさ)。

異変(?)を感じたのは、
ゴム編みを30段編み終わったとこだった。
なんかでかすぎるのよ、女子用のキャップとしては。
かつて経験したことのないサイズ感に
さすがの私も「こりゃ、いかん」と思いましたわ。

並太を3号棒針で編んでいるので、
これ以上針を細くする選択肢は「なし」と判断。
とすると目数を調整することになるですね。
模様は20目1模様なんで、1模様分減らした作り目をして
再度編み直すことにしました。
ううう。せっかく編んだ30段をほどく。

が、2度目のゴム編み30段を終え、編み込み柄を半分くらい編んだところで
再びつまずいた。「まだまだでかいですよ、これ」。
1模様減らしただけでは、不十分なんて…。

仕方がないので指定より2模様分(40目)減らして、再チャレンジすることに。
どんだけゲージがゆるいんだ、わし。
編みものを覚えたての子どものころは編み地がきつくて、きつくて、
ゆるーく、ふっくら編めるように練習したもんですが
このトシになって手のゆるさに足をすくわれるとは思わなんだ。

予想以上に何度も編み直すことになりましたが、
無事に黒キャップは完成。
あまりにすんなりいかなかったためか、ヘンな勢いが生じてしまい、
残りの黒毛糸数玉を消費すべく2枚目も作ってみた。

ほとんど見た目が同じですが、上の3枚と一番下の画像が
模様の位置を1枚目よりも下方向にずらしてみた2枚目ver.です。
見分けるポイントは中央のメインの柄の色。
2枚目ver.は青緑の単色のシルクウールを使用してるです。

結局、三國さんのノルディック柄キャップと
微妙に距離がある感じに仕上がったなあ…。

さんざん編み直した後に、本のキャプションを読んだら
男女兼用で身につけられるように大きめにしてあると書いてある。
もともと大きめのデザインを手のゆるい私がゆったり編むもんだから、
キャップとしては大きすぎる物体が現われたのね、たぶん。

パピーのシェットランドは、
普通の並太よりくしゅっと編み地が詰まる感じの糸なんでしょうか。
指定糸でちゃんと編んでみたいものだ、としみじみ思った春でございます。嗚呼。

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